
コラム
高血圧の方ほど要注意?「歯ぐきの出血」と血管の硬さの関係

高血圧の方ほど要注意?「歯ぐきの出血」と血管の硬さの関係
出典:玉澤かほる/玉澤佳純/島内英俊「高血圧症患者における歯周病と冠状動脈系心疾患との関連について―脈波伝播速度を用いての検討―」日本歯周病学会会誌 56(4):423-434, 2014. DOI:10.2329/perio.56.423
「血圧の薬を飲んでいるけど、歯ぐきから血が出るのは放置していいの?」
結論から言うと、歯ぐきの出血は“口の中だけの問題”で終わらない可能性があります。
今回は、高血圧の方を対象に歯周病(歯ぐきの炎症)と血管の硬さの関係を調べた国内論文をもとに、一般の方にも分かる形で整理します。
定義(今日の話の地図)
- 歯周病:歯ぐきの炎症が続き、歯を支える骨が減っていく病気
- 高血圧:血管に負担がかかりやすい状態
- PWV(脈波伝播速度):血管の「硬さ」の目安(値が高いほど硬い傾向)
この研究は、高血圧の方で歯周病が強いほど、血管が硬い傾向があるかを検討しています。
要点(結論を先に)
- 高血圧の患者さんを対象に、歯周病の状態(歯周ポケットの深さ、歯ぐきの出血など)とPWVを比較
- 歯ぐきからの出血(BOP)が多いグループほど、PWVが高い(血管が硬い)傾向が示されました
- 結果として、歯ぐきの炎症が強い場合、心血管系リスクとの関連が示唆される、という整理です
大事な注意点:これは「必ずそうなる」と断定する内容ではなく、あくまで関連(関係がありそう)を示した研究です。血圧、喫煙、体重、食生活など、他の要因も影響します。
比較(“歯ぐきの炎症”の指標はどれが分かりやすい?)
- 歯周ポケット(PD):進行度の目安(深いほど進んでいることが多い)
- 出血(BOP):今まさに炎症があるサイン(磨いたときに出血しやすい)
この研究では、特に出血(BOP)が血管の硬さ(PWV)と結びついている点が一般向けに伝えやすいポイントです。
具体例:こんな症状があるなら、まず歯ぐきチェック
セルフチェック(3つ)
- 歯みがきやフロスで血が出る
- 歯ぐきが腫れる/むずむずする
- 朝の口のネバつき、口臭が気になる
今日からできる対策(優先順位つき)
- 出血する場所を把握する(「血が出るから磨かない」は逆効果になりやすい)
- 歯科で歯周検査(ポケット・出血)を受ける
- 歯石や磨き残しが多い部分は、プロのクリーニングで炎症の土台を減らす
まとめ
高血圧の方を対象とした国内研究で、歯ぐきの出血が多いほど血管が硬い傾向が示されました。
血圧管理はもちろん大切ですが、同時に歯ぐきの炎症を放置しないことも、健康づくりの一部として考えてみてください。
秋月デンタルオフィスでできること(福岡市中央区・南区)
- 歯周病検査(歯周ポケット・出血・動揺など)
- クリーニング/PMTC(汚れ・歯石の除去)
- ご自宅で続けやすいケア提案(磨き方・補助清掃用具)
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療の代替ではありません。症状がある場合は医療機関へご相談ください。







